TAMIYA 1/72 F4D SKYRAYを作る
TAMIYA社製のF4Dスカイレイを作ってゆきます。
F4Dスカイレイはダグラス社が1940年台後期に開発製造した戦闘機で、51年の初頭に初飛行をし56年には米海軍に配備されたのち64年に退役しています。この世代の戦闘機の世代交代は盛んだったとは言え、僅か8年で退役と言う非常に短命な機体でしたが、20mm機関砲4門を備えミサイルもサイドワインダーを4発携行可能なうえ、高度15,000mまで5分以内に上昇可能と要撃機としては非常に優れた性能を有していました。
丸いデルタ翼を備えた機体のシルエットがマンタに似ていることから、空飛ぶマンタと言う事でスカイレイと呼ばれていました。
F4DはハイフンありとF-4Dになるとファントムになってしまうので要注意です。航空機の形式は1962年に米空軍、海軍、海兵隊の3軍で統一名称を用いるようになったので運用の途中からF4DではなくF-6Aスカイレイと呼ばれるようになりました。因みに非公式な愛称はフォードで、英語の4とDを続けて読んでフォードだそうです。
キットの方はタミヤが自社開発したもので1998年に発売されました。タミヤらしい作り易さとパーツの精度、そして真上から見るとハートにも見えるシルエットや派手な塗装から、実機の知名度の低さとは裏腹に根強い人気を誇っています。
GOOD
- パーツ精度が高く組み立てやすい
- 値段が安い
- ギアの組み立てが簡単
BAD
- デカールが貼りにくい
- 塗り分け指示が判りにくい
- インテイク部分に隙間と段差ができる
ランナーは主に胴体後部からなるランナーと機種、武装等からなるランナー、そしてキャノピーのクリアパーツの3つでできています。
古くもないが新しくもないと言う中堅どころのキットですが、目立つようなバリや傷が無いのがタミヤクオリティー。
そしてF4Dのプラモデルの特徴ともいえる派手なマーキングのデカール。よく見るとウォーキングラインやキャノピー周りの黒縁、エンジンインテイクなどもデカールで表現できるようです。
キャノピーはつやつやです。
ひとつひとつのパーツも、私は○○です！ときちんと判る繊細さ。
説明書は至ってシンプル。
エンジンタービンを塗るようにと指示がありましたが、組み立てたら見えません…ギア格納庫は塗装してから組み立てるので、エアブラシを吹き易くて良いですね。白はできれば平面のうちに吹いてしまいたい。
パイロンやドロップタンクを取り付ける際はあらかじめ1mmのピンバイスで指定の場所に穴を開ける必要がありますが今回は何もつけないのでそのまま組み立てました。
基本的にサクサク組み立てできるF4Dですが、インテイクだけは下部に若干隙間が出来てしまいます。
ノーズ部分に重りを5g入れましたが瞬間接着剤の量が足りなかったのか剝がれてしまい、機体を動かすとカラカラと重りが動く音がします…
色々とデカールで用意してくれていますが、主翼前緑のシルバー部分だけは塗装する必要があります。どこまで塗ればいいか判らないので適当です。白の上に青を塗っていますが、レタッチした際に上塗りしたら、そこだけ色が濃くなってしまいました。
あとはデカールを貼るだけですが…結局このデカールは殆ど使えませんでした…
インテイクの紅いデカールは三つ葉っぽい形のものをインテイク前部に貼るのですが、上手く貼れず破けてしまいました…
塗装はソ連空軍風米海軍機っぽい感じで、寄せ集めのデカールです。
つやありは表面処理がしっかりしていないとストロボを当てると凸凹具合が目立ってしまい見苦しい…
いつもの通り、見えない裏側は何もしないお手軽仕上げ。
組み立て時に面倒なランディングギア周りもダボ穴のお陰で組み付けし易く、全体的に作り易いキットでしたが、ただ一つデカールが貼りにくい…一番の鬼門はデカールですね…インテイクの赤は貼りたかった。
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